格物致知

こんばんは。M-GTA社会実装研究会(SIM)です。本日はちょっとかたい言葉がタイトルです。格物致知(かくぶつちち)とは、「物事の道理や本質を深く追求し、理解して知識や学問を深める」という意味です。(朱子学と陽明学では解釈が違うと言われています。)

私たちM-GTA社会実装研究会(SIM)の「お問い合わせ」や、あるいはSIM勉強会・研修会のアンケート等々では、よくご質問をいただきます。「なるほど、それは気になるよね」と考えさせられるような質問から、ネットで簡単に調べられそうなことまで幅広いご質問があります。現在、SIM研修会では、「比較質的研究法論」を4回連続シリーズで開催しています。質的研究法には、様々な分析の手法がありますが、書籍を読んだだけではなかなか理解や習得が難しいです。「なぜM-GTAなのか」に自信が持てないです、というお声も少なくないです。そこで、講師の樫尾直樹先生が貴重なデータを用いて、「基本作業」と「具体例」を示してくださることで、質的研究法の全体像を把握するだけでなく、自分に合った研究法を見つけていけるようシリーズ化してくださっています。

私ごとではありますが、仕事でより安定したオンライン環境を整える必要性が出てまいりました。現在、戸建ての我が家では「普通に」光通信で無線でつないでいます。仕事部屋としている二階では、通信環境が不安定な場合があります。そこで、ネットで検索しまくったところ、「中継機を置く」「メッシュwifiにする」など色々な方法が出てきました。ところが、こうしたことには全く疎い私は、本当にチンプンカンプンで、いくら調べても理解が深まらないです💦。実際、いくつかのお店に足を運んで、色々な店員さんに質問したり、ネットで調べまくったり、を繰り返していくうちに、少しずつ「こうしたらよいのか?」という方向性が見えてまいりました。本日は、その中で見えてきた方向性を携えて、とある家電量販店に行きました。すると、店員さんが近寄ってきて、私のアイデアを一蹴、これまで考えて無かった方法を提案してきました。一見、私の不安を解消するような素晴らしいご提案のようでしたが、結果から申しますと、私の希望とは一番かけ離れた方法でした。話をしている中で違和感があり、帰宅してじっくり調べたことでわかったことです。この経験を通して、「本当にそうなのか」とクリティカルに考えること、追求していくことが大事なのだと、改めて感じました。つい、悩んでいる時は、誰かの意見に頼ったり、全面的に鵜呑みにしがちですが、本日のタイトルである「格物致知」の精神で、どんなことにも向き合っていけたら、より納得のいく結果につながるのではないでしょうか。

9月19日(日)は10時半から、樫尾直樹先生の 比較質的研究法論―「自分」に合った研究法とは?―【PART4】総集編<M-GTA,GTA,ライフストーリー編>、午後13時からは第4回SIM定例勉強会 SIM部会活動発表会<教育部会/看護・家族部会/社会部会> が開催されます。まずは樫尾先生からご紹介いただいた参考文献をあたってみるといった格物致知の姿勢でご参加いただくことで、より深い学びにしていただければと思います。(文:山本)