フィールドワークとは?「質的研究法におけるインタビューの実際」
5/30(日)にご登壇いただく慶應義塾大学の樫尾先生は、フィールドワークにおいて、インタビュー調査のご経験が豊富です。
フィールドワークとは、「参与観察(参加観察)とよばれる手法を使った調査を代表とするような、調べようとする出来事が起きているその「現場」(=フィールド)に身をおいて調査を行う時の作業(=ワーク)一般」(佐藤、 1992)を指します。主な方法は①参加観察法②マルチメソッドが挙げられます。①参加観察法とは、「調査者(観察者)自身が、調査(観察)対象となっている集団の生活に参加し、その一員としての役割を演じながら、そこに生起する事象を多角的に、長期にわたり観察する方法」(三隅・阿部、1974)です。②マルチメソッドとは、「対象となる人や集団を丸ごと理解しようとするフィールドワークでは、単にひとつの研究方法をとるだけでなく、それぞれがもっている長所を活して、それらを組み合わせることによって、多角的な対象理解を試みる(南風原・市川・下山、2001)」のです。こうした、「現場」で「集団の一員としての役割を演じながら」調査を行うなかでの「インタビュー」は、何よりもラポール形成が重要になってきます。そうした臨場感のある調査について、この度の第1回SIM研修会では、樫尾先生にご登壇いただくだけでなく、質疑応答の場も設けていただくことになりました。ぜひ、この機会にご参加いただき、今後の皆さまの研究活動に役立てていただきたいと思います。
現在、SIMでは、設立記念として、無料会員を募集しています (2021年6月20日までの期間限定)。無料会員になると、5/30(日)開催の第1回SIM研修会「質的研究法におけるインタビューの実際」も無料で参加できます!ぜひ、この機会にご登録いただき、研修会や勉強会に参加してみてください。入会についてのご案内はこちら。
引用文献
佐藤郁耶(1992)『フィールドワークー書を持って街に出よう』新曜社
三隅二不二・阿部年晴(1974)「参加観察法」『 心理学研究法第10巻観察』東京大学出版会
南風原朝和・市川伸一・下山晴彦(2001)『心理学研究法入門―調査・実験から実践まで』東京大学出版会
